現在は、私は借金はゼロになった。
それは計画的に返済をしたからだ。
一時期、借金の額は、３００万を超えていた。
それは消費者金融からの借金だけではなく、奨学金や、滞納していた住民税なども含まれる。とにかく、毎日のように督促の封書が届いていた。
生活費にも困窮し、消費者金融の無人窓口で借金をした。つまりカードを作ったのだ。あのカードというの仕組みは結構気楽にお金を借りられてしまう分、危険が大きかった。
ついつい、足りないとちょくちょく借りてしまうのだ。
気が付けば、雪だるま式に膨らんだ借金は、３００万円以上。それにも拘わらず、私には定職がなく、日々の日雇いバイトでなんとか生活を繋いでいたのだ。
なぜ、日雇いバイトか。つまりは日雇いの派遣なのだが、これのいいところは、働いたその当日に給料がもらえる点。すなわち、一か月後の給料、なんていうことではもはや生活が回らなくなっていたのだ。それでも、闇の金融機関にまで手を伸ばさなかったのは、なんとか、その段階で踏ん張っていたともいえるのだ。
このままでは、いけない、と感じ、まずは、安定した仕事を探すことにした。
とはいえ、社会経験も少なく、接客などまず不可能な私は、少しだけ触れるＰＣ関連の仕事を探した。
フロムエーを買ってきて、履歴書を書いて、なんてことやって一か月、ついに仕事が決まった。データ入力の仕事で時給は９００円。これしかない、俺にできるのはこれだ、と思った。
それによって、少ないながらも安定した収入を得た私は、それからは、お金を計算する、ということを始めた。
ひと月の生活に必要な金額、返済可能な金額をはじき出した。
そして、返済の優先順位などを考え、市税などは市役所にいって月々の支払額を調整した。気持ちにだんだんとゆとりができた。
そして借金は日々確実に減っていった。
気が付けば、３年が経過し、ついに、念願の借金ゼロを達成したのだ。
借金は決して悪いことではなく、便利なことだ。
重要なのは、返済計画。月々のお金の流れを自分で完全に把握すること。
それさえできれば、借金も怖くない、そう思えた。