もう6年ほど前になるでしょうか。
友達の結婚式で田舎の奥多摩に帰省しなければならなくなり、キャッシングでお金を調達したことがあります。
その当時、実家までまだ新幹線が通っておらず飛行機を利用したこと、ご祝儀分やお土産の費用も必要だったこと、そして、式に出席するための新しいドレスが欲しかったこともあり、10万円を借りました。
今ではネットでお金を借りることもできますが、その当時は窓口での申し込みがメインでした。
私の場合は、仕事が休みの平日に、ある大手の消費者金融に行ってお金を借りることにしました。
初めて入ったその消費者金融は、思ったよりもきれいで、カウンターの人たちも、とてもてきぱきしているのに驚きました。
正直言って、もっと暗いイメージなのかなと思っていたのですが、全くの思い過ごしでした。
申し込みは、まず用紙に必要事項を記入し、本人確認と収入証明の必要書類を添えて、カウンターの人に手渡しました。
私の場合、本人確認は免許証、収入証明は給与明細です。
給与明細は直近3か月分を持参しました。
その後審査が行われているようで、実際、この時が一番落ち着きませんでした。
ちゃんと仕事をしていて定収入もあるし、クレジットカードも毎月きちんと引き落としされているので、そこまで心配する必要もなかったのですが、自分のように収入が少ない者が借りていいのだろうかと、もし借りられなかったらどうしようと、初めてのキャッシングだったせいもあって、とにかくそのことが不安でたまりませんでした。
1時間ほど待ったでしょうか、先ほど申し込み用紙と必要書類を持って席を立った人が、別の書類を持って戻って来て、私の前に座りました。
審査に通ったとのことで、契約書とパンフレット類、そしてキャッシュカードを前に並べて、説明をしてくれました。
キャッシュカードは事務所のすぐ隣のATMで使えますし、提携銀行のATMでもいいですよといわれ、早速そこの銀行のATMを利用して、まず5万円を下ろして、欲しかったドレスの買い物を済ませました。
その後は、飛行機のチケットを取ったり、お土産を買ったりして、いよいよ友達の晴れの日の前日、飛行機でお土産と新品のドレスを抱えて帰省しました。
特に仲のよかった友達なので、ご祝儀も多少はずみ、他の友人からはドレスもほめられて、田舎での数日間はあっという間に過ぎて行きました。
再び仕事に戻ると同時に、返済の日々が始まりました。
一応月々の収入で返済するように計画を立てていましたので、お金がなくて滞納するということはなかったのですが、実は1度だけ、返済期日を忘れてしまっていたことがあります。
その時は携帯に連絡が来て、昨日が期日だったのですけどといわれて、かなり慌て、2回分を一緒に返済しました。
それと1度だけ、借り入れ枠を広げましょうかという通知をいただいたことがあります。
枠を広げてもらって、多くのお金を借り入れられるのは確かに便利ですが、でも結局は返済しないといけません。
それよりもまず完済するのが先だと考えて、申しわけないと思いつつ辞退させてもらいました。
実は大学時代の友人で、銀行に勤めている人から話を聞いたことがあったのですが、やはり人間は、借りられるお金が多くなると、ついその分使ってしまうらしいです。
そのためあとで返済できなくなって、債務整理をすることになる人が多いのだそうです。
それはやはり避けたいと思いました。
その人からは、闇金の話も聞いたことがあります。
債務整理をしたり、ローンを何回か続けて延滞したりすると、いわゆるブラックリストに載るようになります。
そういう人たちをターゲットに、ブラックでもいくらでも融資しますよという触れ込みで、多額のお金を高金利で貸す違法の業者が闇金です。
もちろん返済が苦しくなりますが、そうなればなったで、今度は借りた人の家や職場に社員を取り立てに行かせて、全額払うまで帰らないそうです。
特に、債務整理などをしてお金が無い時は、ついこういう業者から借りたくなるものらしいのですが、あれはとにかく利用しないに越したことはないということでした。
いずれにしても、ちゃんと返せるあてのある借金ならしてもかまわないのですが、明らかに返済できないのに、方々からお金を借りるのは、やはり考え物のようです。
さて、私の返済生活もそろそろ終わりに近づきました。
結局半年かけて10万円を完済し、あとは解約するだけになりました。
そのまま契約を続けていたら、また借りてしまいそうだったので、完済したら解約することは、はじめから決めていました。
その後は一度もキャッシングをしたことがありません。
最近はネットからでも申し込みができるし、あの当時と比べると随分気軽に借り入れができるようになったなと思います。
今のところキャッシングの予定はないのですが、もし何かで申し込む場合は、今度はパソコンかスマホで申し込んでみようかなと考えてもいます。