消費者金融から借入をしていて、返済期限に遅れたらどうなるんでしょうか?
滞納したらヤバいのか?
ペナルティ、罰則はどんなものがあるのかは気になりますよね。
今回は消費者金融の返済が遅れた時の取り立ての方法や、返済が困難な場合の対処法をご紹介しましょう。
消費者金融の返済が遅れると何が起きる?何がヤバイの?
ここでは、消費者金融の返済が遅れるとどんなことが起こるのかをご紹介しましょう。
大きく分けて4つのポイントがありますよ。
1.ペナルティとして遅延損害金が発生する!
遅延損害金は遅延利息とも言われ、消費者金融への返済が遅れた翌日から発生するペナルティです。
遅延損害金の計算は、次のように行いますよ。(年利20%の場合)
・借入額×年率(20%)×滞納日数÷365日=遅延損害金
借りに借入金が200万円で60日間滞納した場合の遅延損害金は65,753円です。
また、消費者金融の金利は通常18%が上限ですが、遅延損害金の場合は20%となり、通常利息より割高になるので注意が必要ですよ。
2.事故扱いになりブラックリストに載る!
滞納から2ヶ月以上を経過すると、ブラックリストに載ります。
ブラックリストに載るということは、借金の返済が出来なかった事実が信用情報に登録される状態です。
事故として登録されると「氏名」「住所」といった個人情報や借入金、返済状況などが信用情報に記録されます。
ブラックリストに載ってしまうと、新規のクレジットカード発行や借入などは難しくなりますし,住宅ローンの審査などにも影響があるため、住宅購入の予定がある人は注意しましょう。
また、一度ブラックリストに載った情報はなかなか消えません。
なので、返済はきちんとした方がいいと言うことですね。
3.貸付停止や一括請求されるケースもある!
借金の返済が出来ない場合、「貸付停止」や「一括請求」をされるケースもあります。
それぞれの内容についても理解しておく必要がありますよ。
「貸付停止」とは、利用限度額が0円となり、返済しかできない状態です。
ただし、延滞後すぐに貸付停止になることはありません。
延滞を繰り返したり、消費者金融や銀行からの連絡を無視したりしていると、貸付停止となる場合があるため、注意しましょう。
一方、借入金金額と延滞損害金を一括で請求されることを「一括請求」と呼びます。
一括請求は滞納から2ヶ月以上が経過し、消費者金融からの連絡にも対応しない場合に、催促状という形で請求されるのが一般的です。
もちろん、延滞の最初の状況ではコールセンターなどからの確認ができます。
それにも対応しないとう不誠実な態度をとると、上記の様な手紙での催促に切り替わり、それでも無視すると強制解約として返済専用口座となってしまいます。
4.最悪の場合は強制執行を受ける可能性も!
一括請求も無視し続けると、債権者(お金を貸した側)である消費者金融から裁判を起こされる可能性もあります。
裁判の判決によっては、強制執行が可能となり、利用者の財産を差し押さえることも可能です。
強制執行を受ければ、債務者(お金を借りた側)名義の預貯金や不動産、給与などの資産を差し押さえられます。
生活にも大きく影響するので、強制執行になる前にしっかりと対処しましょう。
返済が遅れたときの督促方法は?
消費者金融への返済が遅れたときはどのような形で知らしてくるのでしょうか?
きちんと対応していれば、そんな督促も来ないんですが、もし来るのならばどのような督促方法なのかをご紹介しましょう。
電話や書面での督促
支払日に返済が見られない場合は、数日経過したあと、消費者金融や銀行などから電話による督促が来ます。
このタイミングで紳士に真摯に対応し、支払日の約束を行えば支払いを待ってくれるケースが多いです。
しかし、電話連絡を無視していると、本人だけでなく勤務先にも督促の電話がかかってくる可能性があります。
ただし、勤務先への連絡では消費者金融名などは名乗らないことが一般的で、返済の遅れやお金を借りている事実を勤務先に知られる可能性は低いでしょう。
それでも連絡が数回続くようであれば、周囲から不審に思われますし、滞納を続ければ、前述のとおり督促状が送付されます。
そうなれば一括請求になる可能性が高いため、早めに対処するようにしましょう。
自宅や職場への訪問
支払日から1ヶ月ほど経過し、電話による督促も無視していると自宅に担当者が訪問してきます。
このときも8時から21時までの間に連絡先に来るような感じで、とても丁寧で紳士的な対応をしてくれますね。
このときは具体的な返済日を聞いてくることもあるでしょう。
家族と同居している場合は、このタイミングで借金や対応の事実を知られてしまう可能性が高いですね。
また、居留守や対応拒否などをすれば、安否確認を目的として職場に訪問されるケースもあり、最悪な事態になりかねません。
脅迫的な取り立ては違法!
貸金業法という法律の規制により、脅迫的な取り立ては違法になります。
ドラマや映画の1シーンのようにドアを叩いたり、乱暴、大声での恫喝などはありません。
イメージではめちゃくちゃ怖い人が脅してくる感じがしますけど、実際はないということです。
ヤミ金などでは分かりませんけどね・・・
また、深夜の訪問や電話、ドアに張り紙などといった行為も禁じられているので、安心しましょう。
現在、貸金業法で禁止されている取り立ては以下のようなものです。
- 正当な理由がないのに、社会通念に照らし不適当と認められる時間帯(21時~8時)に、借主等に電話を掛けたり、FAXを送信したり、借主等の居宅を訪問する事
- 借主等が弁済する時期、連絡する時期、連絡を受ける時期を申し出た場合、それ以外の時間に正当な理由無く借主等に電話、FAX送信、居宅を訪問する事
- 正当な理由がないのに、借主等の勤務先、その他の居宅以外の場所に電話、電報、FAX送信、訪問すること
- 張り紙、立て看板、その他の何らかの方法で、借主の借入に関する事実、その他借主等の私生活に関する事実を借主以外の者に明らかにすること
- 借主等に対し、他の貸金業を営む者からの金銭の借入、その他これに類する方法により、貸付の契約に基づく債務の弁済金を調達することをみだりに要求すること
- 借主以外の者に対し、借主に変わって債務を弁済することをみだりに要求すること
- 借主が債務の処理を弁護士等(弁護士法人、司法書士、司法書士法人)に委託、またはその処理のために必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等または裁判所から書面によりその旨の通知があった場合に、正当な理由がないのに、借主に対し電話を掛けたり、電報を送達したり、FAXを送信したり、訪問したりする方法で、債務の弁済を要求し、これに対し借主等から直接要求しないように求められたにもかかわらず、さらにこれらの方法で債務の弁済を要求すること
上記の様にかなり厳しい貸金業法になっています。
「闇金ウシジマくん」のような世界は完ぺきにアウトって事ですね。
もし、消費者金融が悪質な取り立てをした場合には、業務停止の処分がくだされる場合もあり得ますからね。
特に取り立ての行為が酷い時には、その業者の登録を取り消すということもあります。
刑法に触れるような行為があった場合には、刑法の規定により刑事処分もありますよ。
【借主が怪我をさせられた場合】傷害罪(刑法204条)
人の身体を傷害した者は、25年以下の懲役または50万円以下の罰金もしくは科料
【借主が暴力を振るわれた場合】暴行罪(刑法208条)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料
【借主が脅迫を受けた場合】脅迫罪(刑法222条)
生命・身体・自由・名誉または財産に対し、害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金
【借主が逮捕・監禁された場合】傷害罪(刑法204条)
不法に人を逮捕し、または監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する
ということで、現在は悪質な取り立てはありません。
でも、だからといっていつまでも払わないでいい訳ではありませんよ。
消費者金融の返済が遅れた時の対処法は?
消費者金融への返済が遅れた時の対処法は、どのようなものがあるでしょうか?
優しくなったと言っても借りたお金は返さなければいけません。
ここでは具体的な対処法をご紹介しましょう。
消費者金融に直接連絡する
返済が遅れると判断できた段階で、消費者金融に直接その旨を伝えましょう。
消費者金融によっては、返済金額や返済日の変更に応じてくれる可能性があります。
やはり、消費者金融も人が相手なので、こちらが誠意をもって接すればそれなりの対応をしてくれます。
返す意志、そして信頼関係は大事ですよね。
ただし、この方法は2ヶ月以内に通常の支払いが 可能であることが前提です。
長期的に返済が難しいケースでは、他の対処法を検討しなければいけません。
返済計画の見直しをしてみる
返済計画の見直しも、効果的な対処法の一つになります。
自身の収入や支出、借入金額などを見直すことで現実的な返済額を算出します。
「月々の返済金額や返済期間はどのくらいになるのか?」「いくら借りられるのか?」「借り換えするとどのくらいお得になるのか?」など、シミュレーションで簡単に調べることが可能ですよ。
返済可能額から返済計画を再検討し、消費者金融に対して返済期間の延長などの相談をしてみましょう。
その際、返済の意志があることを丁寧に伝える事は非常に重要ですので、お忘れ無く!
おまとめローンを利用してみる
複数の借入先がある場合、おまとめローンの利用により、返済総額を抑えられる場合があります。
返済先を一本化する事で、返済管理も楽になるので、複数の借入先がある人は検討してもいいでしょう。
ただし、審査基準が厳しく場合によっては返済総額や金利が高くなる可能性もあるので注意が必要です。
負担軽減に向けた債務整理をしてみる
どの対処法をしても、自力での返済が困難と判断した場合は、債務整理を検討してみましょう。
債務整理とは、返済の負担軽減を目的とした法的手段で、大きく分けて4つあります。
1.任意整理
任意整理というのは、債権者と今後の返済について任意の話し合いに応じてもらい、返済期間の延長及び利息、遅延損害金の免除などの交渉を行うものです。
任意整理すると、返済期間が延長され利息などがカットされるため、返済の負担を下げられる点と、裁判所を介する他の債務整理に比べ手続が早く行える点が特徴になります。
しかし元本の大幅な減少には繋がらないので、返済の見通しが立たない人にはオススメできません。
2.特定調停
特定調停は任意整理と似ていますが、簡易裁判所が交渉の仲裁として入るため交渉がしやすくなります。
任意整理のように弁護士や司法書士に依頼する必要もないので、コストが安く済むのもメリットですね。
ただし、任意整理と同様に、債権者の合意がなければ交渉が成立しません。
3.個人再生
裁判所を介した債務整理手続の1つで、借金を約1/5~1/10まで減額出来る可能性があります。
減額後の残りの借金を3~5年の分割払いで返済するものです。
ただし、裁判所での手続や継続収入の有無などの一定条件があるため、誰もが行える方法ではありません。
4.自己破産
裁判所を介して、すべての借金を免除して貰う方法になります。
【自己破産とは】
裁判所に「破産申立書」を提出して「免責許可」というものをもらうことで、教育費や税金などの非免責債権を除く、全ての借金をゼロにする手続き。
借金はすべて免除になりますが、自身が所有する不動産や車などの財産は手放すことになりますよ。
まとめ
消費者金融の返済が遅れた時の督促方法や、対処法などについてご紹介しました。
昔と違い、悪質な取り立てはなくなりましたが、督促はあります。
紳士的な対応といってもお金を返さなければならないという最後の目的は一緒です。
そのためにも、ブラックリストに載らないように、毎月の返済はきっちりこなしていきましょう。
また返済に困った時には、一人で悩まず相談する事をオススメします。
家族や友人に頼む、また弁護士や司法書士といったプロに相談するのもイイでしょう。
問題を先延ばしせず、一つ一つ解決していくことが大切ですよ。