ヤミ金って聞いただけでもめちゃくちゃ怖いですが、騙されたわけでなく、また罠にハマったわけでなく、自ら困ってヤミ金に手を出してしまう人もいるようです。
しかし、一度ハマったら抜けられないのがヤミ金の地獄です。
今回はヤミ金の実態と怖さについてまとめてご紹介しましょう。
記事の目次
無登録のヤミ金、登録してるヤミ金もある!
消費者金融は貸金業者になり、貸金業を営むためには登録をしなくてはなりません。
貸金業として登録なので、本店がある署緒在地を所轄する財務局長か、都道府県知事の登録が必要で、これがいわゆる登録番号と言われるものです。
基本的には登録している会社は大丈夫と言われていましたが、実は登録をしていて違法な貸付を行っている貸金業者もあるという事ですね。
ヤミ金にも種類がある!
金融庁が公式に違法業者と公表している悪質な業者の例をご紹介します。
ファクタリングの偽装:ファクタリングと呼ばれる売掛債権の買取を装い、高額な手数料を差し引いた売り掛け債権の買い取り愛金を支払う一方、同債権の売主をして売掛債権を回収させた後、回収した売掛金を原資として返済させるもの。
個人間融資:SNSなどを通じて見知らぬ人同士が知り合い、金銭の貸し借りをうたうもの
登録詐称業者:広告の登録番号の表示に架空の登録番号を使用したり、他の貸金業者の登録番号を使用するなどして登録業者を装う無登録業者
090金融:勧誘のチラシに携帯電話の番号と業者名しか書かず、正体を明かさないまま違法な高金利で小口の融資を行う
他にも名義貸し・架空請求・紹介屋など悪質な方法があるので、気をつけて下さいね。
何故ヤミ金につかまってしまうのか?
ヤミ金を利用することになるまでには、3つの理由が考えられます。
- ヤミ金と知っていて利用をする
- ヤミ金と知らずに利用してしまった
- 知らないうちにヤミ金から請求が来た
何故ヤミ金を利用する事になってしまったのか?
その理由を詳しく探っていきましょう。
ヤミ金と知っていて利用する人
ヤミ金と知っていながら利用をするなど考えられないと思いますが、実際に多重債務を避けるために作られた総量規制によりヤミ金から借りざるを得なかった人も存在します。
総量規制というのは借入総額が年収の3分の1に制限される仕組みですが、この規制によりそれ以上の金額を借り入れる事が出来ないという事です。
借りなければならない状況なのに、消費者金融から借りられないので、藁にもすがる思いでヤミ金から借入してしまうという構図になります。
またもう一つの理由としては、信用情報に傷が付きブラック状態というのもありますね。
ブラックとは以下のような状態です
- 過去に3ヶ月以上の返済の遅延がある
- 代位弁済の過去がある
- 強制退会になった事がある
- 債務整理を行ったことがある
共通するのは「契約通りの返済を遂行しなかった」という事です。
個人信用情報機関では、これらのブラック情報は事故情報として取り扱い、本来は独立した3つの個人信用情報機関ですが、事故情報だけは「異動情報」として共有しています。
つまり、ブラック状態の人はすぐにバレるということで、普通の消費者金融では貸してくれないという事ですね。
だからこそヤミ金に手を出してしまうと言う悪循環が待っています。
ブラックになると当然どこからも借入ができません!
中小消費者金融などでは、相談に応じてはくれますが、貸してくれるかどうかの確実性はありません。
だからこそヤミ金は「ブラックOK」として広告を打ち出しています。
ブラックになっている人はヤミ金以外に借りる方法は無いと考えてしまい、泥沼にハマっていくという状況です。
ヤミ金と知らずに利用する人
大手消費者金融であれば、間違いなく正規の消費者金融です。
たとえば、プロミス・アイフル・アコム・レイクALSA・SMBCモビットなどはテレビのCMでもよく見かけますし、キャッシングを利用したことがない人でも知っている大手消費者金融です。
ところが中小消費者金融や個人消費者金融はどうでしょうか?
あまり聞いたことの無い名前ですが、そこがヤミ金とは知らずに、正規の消費者金融と勘違いをして利用してしまうケースが後を絶たないという事ですよ。
現在はインターネット社会ですし、金融庁が公開している違法業者の一覧をみても、勧誘手段にはホームページが使われていることも分かります。
ヤミ金のホームページはあたかも本物の消費者金融のような作りで非常に丁寧な作りになっています。
中小消費者金融のホームページよりも格段にグレードが高く、一見するとヤミ金であることがわからないぐらいです。
だからこそ、ヤミ金と知らずに勘違いして利用する人が多くいるのが現状です。
知らないうちにヤミ金から請求が来てる人
ヤミ金の中でも悪質な業者は、契約もしていないのに貸し付けることがあります。
いわゆる押し貸しというやつで、何らかのタイミングでヤミ金と接触してしまうことがあるんです。
例えば、スマホやパソコンアドレスに届く迷惑メールですが、これにうっかり返信してしまうとヤミ金との接触開始です。
契約をしていることになっている、返金をしたいから振込先を教えてほしいなど、様々な理由を付けて銀行口座を聞き出してきます。
よく耳にする「100万円当たりましたメール」なんてのもこの手口で、銀行口座を聞き出す為の方法ですね。
勝手に銀行口座に振込をして融資を下と言い張り、返せと言い張る。
それがヤミ金の押し貸しです。
もう一つ意図して無かったヤミ金からの請求の原因として「なりすまし契約」があります。
これはヤミ金が成りすますのではなく、あなたの友人や知人があなたに成りすましてヤミ金と契約するという事です。
知らないうちにあなた名義で借りられたヤミ金からの借金、それに対する催促等がくる可能性もありますので、注意しましょう。
借りたくても絶対にヤミ金を利用してはいけない理由!
どんなに生活が苦しく、消費者金融から借りられない状況だったとしても、ヤミ金には手を出してはいけません。その理由を解説しましょう。
契約方法が悪質
ヤミ金が悪質な理由の一つに契約方法が挙げられます。
特に白紙の偉人上には注意が必要です。
もし白紙の委任状にサインをしてしまうと、後からヤミ金業者に都合の良いように内容が書き換えられてしまい、ヤミ金業者の条件に合意したかのような文章を作成されてしまいます。
このようにたった一度でもヤミ金を利用してしまうと、あなたの個人情報はヤミ金業者に漏れ、いいように使われてしまいます。
もしあなたが完済したとしても奪われた個人情報がどのように使われるかはわかりません。
悪質な取り立て
前述の様にヤミ金を契約する際には、様々な個人情報の提示を求められます。
返済が困難になった場合、ヤミ金業者は個人情報を利用して悪質ないやがらせ・取り立てを行います。
時には家族や勤務先など、あなたの周りの人に迷惑をかけることになります。
また、ヤミ金の取り立ては警察を呼んでも収まらない事もあります。
実際にあった悪質な取り立ては後で詳しくご紹介しましょう。
返済能力以上の金額を融資する
ヤミ金は審査が甘かったり、無審査の場合が多いので無職の人でも借りる事ができます。
そして、通常の金融機関では到底貸してはくれないであろう額のお金を貸してくれます。
何故、返済能力のない人にそんな大金を貸すのか?
その目的は利息にあります。
最初に、より大きい額の金額を融資すればするほど、後でより多くの利息を請求することが出来ます。
ヤミ金業者の目的は、より多くの利息をむしり取ることにあるからですね。
法定外の金利
現在日本には利息制限法という法律があり、借金の額によってかけられる利息の割合は決められています。
具体的には以下のようになっていますよ。
- 元本額が10万円未満の借金→年20%まで
- 元本額が100万円未満の借金→年18%まで
- 元本額が100万円以上の借金→年15%まで
ヤミ金は法律で定められた金利を超えています。
これがヤミ金と呼ばれる由縁ですが、ヤミ金での利息を表す言葉として「トサン」「「トゴ」と呼ばれる物があります。
それぞれの意味はトサン=10日で3割、トゴ=10日で5割の意味ですよ。
つまり、トサンの場合は10日で30%、1ヶ月で90%の利息ということで、法律違反の金利であることは間違いありません。
そんなお金を返せる訳はありませんし、絶対に借りてはいけませんよ!
とても恐ろしいヤミ金の手口とは?
ヤミ金業者の特徴はシンプルに言えば、”違法を繰り返しとことん追い詰めてくる”ということにつきます。
借りたときには仏様に見えるかもしれませんが、借りた後は、悪魔へと変身を遂げるそんな、悪魔の手口のようなヤミ金の実態をご紹介します。
接触の手口
ヤミ金は、雑誌やインターネットなどに宣伝広告を出したり、名簿を手に入れてFAXやダイレクトメール・スパムメールを送りつけたり、電柱にチラシを貼ったりして借主を募集します。
この中には、借主のような顔をして、実は紹介だけして紹介手数料を貰うためだけに宣伝行為をしているものもあります。
情報収集の手口
問い合わせをすることで「借りたい」意思を示すと、住所や連絡先、勤め先などの情報を要求してきます。
これは正規の貸金業者でも同じですが、ヤミ金の場合はただ管理するためで得なく、この情報を脅しや流出などに悪用するので要注意です。
脅しの手口
ヤミ金利用者の職場や家庭に返済を要求する電話をかけたり、直接自宅に押しかけてきたりという行動にでる業者もいます。
「周囲にバレたくない」と言う利用者の心理に付け入るようにして、どこまでもしつっくつきまとってきますよ。
完済させない手口
返済日が遅れても、何故か返済日に請求してきません。
そしてこちらから電話をしても、回戦が繋がらなかったり、担当者が不在だったりという具合に、返済を行う為の連絡が取れないようにします。
これにより利用者は返済の為の口座を教えてもらえず、元金の完済が出来なくなり、利息が上乗せされることになります。
これを繰り返し永久に利息分だけを払わせていけば、利息分だけで貸付金の元が取れるという仕組みです。
10日で3割の高利をとる業者であれば、10万円の貸付で3万円を天引きされ、10日毎に3万円の利息が付いてくる計算になり、どれだけ払っても、元金が減らずにエンドレスで3万円を支払い続けないといけない状況に陥ってしまいます。
押し貸しの手口
ヤミ金業者の方から「いつも利息を支払ってくれてとても信頼できるから、もっと枠を大きくしませんか?」と持ちかけてくることもあります。
利用者が拒否をしたとしても、強制的に入金を行い、融資の依頼があったことにされてしまうケースもあるので、注意が必要です。
カラ貸しの手口
「押し貸しの手口」と似ていますが、「カラ貸し」は一切借りていないのに、支払いだけを請求してきます。
突然電話や郵便物、ダイレクトメールなどで「未払いの債権回収を依頼された。入金しない場合は強制に回収手段を行う。」と通知されます。
業者は具体的な事を一切言わなかったり、携帯番号だけを教えたりと明らかに不審であり、ヤミ金業者と言うよりも単なる詐欺師に近い行為です。
見境無く手当たり次第に連絡を取っているので、相手にしないのが一番ですよ。
自動車担保の手口
車を担保として査定し、その金額を融資します。
車さえ持って入ればその車を査定して貰い、担保金額の範囲内であれば誰でもお金を借りることが出来ますが、その代わり返済不可能になった場合は、車は戻ってきません。
年金担保の手口
年金手帳や実印などを担保に高金利で融資を行います。
返済は定期的に振り込まれてくる年金から自動的に行う為、ヤミ金業者にとってはかなり美味しい話しです。
他にも生活保護手当、身体障害者手当、児童手当などを担保に取る業者もいます。
ヤミ金は返済が出来ないとめちゃくちゃ怖い!悪質な取り立て例は?
ヤミ金はお金を借りるまでは優しいですが、借りた後はあの手この手を使って利息を回収しようとしてきます。
借金を返せなくなってからがヤミ金の本当の恐ろしさですね。
1度に何度も電話を掛ける
ヤミ金がもっとも多く使う取り立ての手法が、電話による催促です。
昼夜問わず一日に何度も電話をかけ、近くにいなくても債務者は監視されている感覚に陥り、精神的に追い詰められます。
職場や家族に嫌がらせの電話をかける
債務者本人に対する電話に応じなければ、個人情報を調べられ、職場や家族にまで電話攻撃が及びます。
債務者本人が「周りに借金をしている事を知られたくない」と思っている心理を突いて容赦なく電話攻撃をしてきますよ。
勝手に利用者の名前と住所でデリバリーを注文する
ヤミ金業者は債務者の住所を知っているので、勝手にデリバリーを注文したり、泥棒扱いした電報などを送りつけて嫌がらせを行います。
上記の方法をとられた上で、このような嫌がらせをされますし、精神的にかなり追い詰められますね。
利用者の自宅に張り紙を行う
滞納が長引くと、ついにはヤミ金業者が自宅まで訪れ自宅に張り紙をしていきます。
債務者からすると、近くまで来てるという恐怖がありますし、張り紙をされることで、近所の人との関係性も上手くいかなくなる可能性も出てきますね。
自宅前に待機される
ついには自宅前にヤミ金業者が待機するようになります。
電話攻撃がインターホンに変わり、精神的負担も増しますね。
居留守を使っても、水道メーターの変化や電化製品の動く音などで察知され,執拗に取り立てられます。
ヤミ金の取り立てはほとんどが違法!
ヤミ金業者の嫌がらせは大部分が電話攻撃です。
ヤミ金業者にとって実際に交通費や時間を費やして取り立てに行くよりも、電話によって催促・脅迫することの方がコストが安いと言うことでしょう。
しかし、貸金業法では取り立てに関しての禁止事項があります。
- 午後9時~午前8時の間の取り立て
- 多人数での押しかけ
- 張り紙や落書きなど
- 勤務先の訪問
といってもヤミ金は貸し出した時点で違法なので、貸金業者としても登録はされていません。
そのため上記の禁止事項を守るとも思えませんね。
まとめ
ヤミ金を利用することで、もはや自分一人の問題ではなくなり、精神的にとんでもないダメージを受けかねません。
ヤミ金業者も巧妙に近づき、違法な貸付だと気付かせないように、あらゆる手を考えていますから、最新の注意を払うようにしてください。
もしヤミ金から借りようと思うぐらい借金が膨れ上がってしまったのであれば、絶対にヤミ金を使わずに債務整理を行いましょう。