ヤミ金からの毎月の取り立てが厳しくなると「借金ふみたおせないかな？」「もう逃げたいな・・・」なんて思ってしまうこともあるでしょう。
精神的に参ってる証拠ですけど、実際にヤミ金からの借金を踏み倒すとどうなるのでしょうか？
普通に考えるとヤミ金に追われるっておもいますけど、まともな生活をおくれる感じはしないですよね。
そこで今回は借り逃げをするとヤミ金はどんな対応をしてくるのか？
踏み倒した時のデメリットや、合理的に返済を回避する方法などをご紹介しましょう。
記事の目次
ヤミ金からの借金は法律的に返済する必要が無い理由！
返済に苦しんでいる人にまずは伝えたいのが「ヤミ金には返済する必要がない！」と言うことです。
ヤミ金は違法行為により不当な利益を得ている金融業やなので、法律的に返済する必要が無いというのがその理由になります。
【違法金融に返済する必要がない3つの理由】
- 金融庁、自治体に登録せずに貸金業をおこなっている
- 出資法という貸金業法に決められた金利を超える高利で融資している
- 違法な方法で取り立てをおこなっている
また、最高裁は「ヤミ金には返済不要なのはもちろんのこと、元金・利息を請求することが出来る」という判決を下しました。
平成20年6月10日「ヤミ金融業者が著しく高利で貸し付けた場合、利息分だけでなく、支払った元本・利息の金額を損害として請求することができる」旨の判断が最高裁において下されています。
踏み倒すという言葉は、”借りたお金は払わずに済ます”という意味ですが、ヤミ金は違法金融なので、払わずに済ましても問題無いという事なんですね。
また利息だけでなく、元本も返済する必要がないといわれていますよ。
最初から踏み倒すつもりで借りると詐欺罪になる？
ヤミ金への返済は必要がないからといって、最初から踏み倒すつもりでお金を借りることは間違ってもやってはいけません。
刑法246条によると「財産上不法の利益を得、または他人にこれを得させた者は、10年以下の懲役に処する。」となっています。
つまり借りた相手がヤミ金とはいえ、詐欺罪に該当するケースがあるということですので注意しましょう。
違法業者のヤミ金が、実際に詐欺罪で起訴を起こすことはないと思いますが、怒ったら何をしてくるかは分かりませんし、ヤミ金を甘く見てはいけません。
また、1回も返済せずに警察や弁護士に相談した場合、そもそも返す気がなかったのではと疑われるでしょう。
それにより「警察は事件を捜査しなくなる」「弁護士は交渉が難しくなる」など不利な状況の立たされる可能性があります。
最初から借り逃げする予定であった「借りパク行為」は詐欺罪に該当する可能性があるので絶対に止めましょうね！
借金を借り逃げするリスクとは？
ヤミ金は返済がおくれると、ただでさえ鬼のように激しい取り立てを行ってきますが、逃げた相手に対してどのような行動にでるのでしょう？
その手口や方法は当然ながら一段とエスカレートしていきますよ。
1．家族に連絡・取り立てが行く！
ヤミ金はお金を貸すときに、必ず家族の個人情報を聞いてきますが、これは貸した相手が「返済しない」「踏み倒す」と言うことに対しての保険で、本人が逃げた場合には家族や親戚に連絡をしてきます。
まずは返済する意志を見せないと「家族に連絡するぞ」と脅してきますが、それでも返済しなければ取り立ての矛先は家族に向かいますよ。
結婚している人ならば、配偶者の家族にも催促がいきます。
その際にヤミ金は家族の出方をうかがいながら取り立てをします。
それは警察へ通報されるのが怖いからですが、家族が肩代わりに返済に応じるようであれば、色々な理由を付けて、さらに利息を上乗せして請求してきます。
そのために最悪、家族も借金まみれというリスクがあるので注意が必要です。
2．携帯の電話が鳴り止まない
返済が遅れると、頻繁に電話を掛けてきますが、踏み倒すとそれが今までの比じゃなく、朝～夜中まで携帯電話が鳴り止まなくなります。
留守電、メールによる催促も同様に行われ、携帯電話の番号を変えない限り、ヤミ金からの電話による取り立ては止むことはないでしょう。
3．会社への連絡・嫌がらせがある
親や家族の次に取り立てのために連絡するのが会社（職場）です。
「本人を電話に出せ」「給料から返済しろ」など、会社に対しても違法な取り立てをおこなうようになります。
ヤミ金も会社が肩代わり返済するとは当然考えていませんが、脅しの方法としては有効であることを知っています。
「返済するから、もう職場に電話するのはもう止めてくれ・・・」と本人に言わせるまで、しつこく連絡・嫌がらせをします。
夜逃げをすれば借金は踏み倒せるの？
ヤミ金の恐怖の取り立てから逃れるためには、夜逃げをすればいいの？
そんな考えも頭をよぎっちゃいますけど、どうなのでしょうか？
確かに一時的に消息不明になれば、さすがのヤミ金も追跡は難しくなりますし、借金は踏み倒せる可能性はありますよね。
しかし、借金額が多い場合は、そう簡単にはヤミ金だって諦めませんよ。
回収するためには、家族や知人を脅すなど、違法な手段を使ってでも追跡してくる可能性があります。
そもそも借金を踏み倒すことが目的で夜逃げをするのは合法的な方法ではありません。
夜逃げには費用がかかりますし、住民票を移さずに行方をくらませば、社会生活で制限を受けるなどのデメリットが多いですよ。
【踏み倒して夜逃げするデメリットはこちら】
- 引っ越し費用が発生する（夜逃げ屋を使う場合はその費用も）
- 新たな賃貸住居の契約費用が発生する
- 社会生活は不便になる
- 借金問題は未解決のまま
他にも、住所を移転したら住民票を移すのは国民の義務ですが、移さないままでいると、「公共サービスが利用できない」「免許の更新ができない」「転職が難しくなる」などの不利益が生じますよ。
夜逃げをした後もヤミ金の影がちらつき、ビクビクとおびえながら生活を送るのは大変ですし、根本的な解決にはなっていないので、夜逃げはオススメできません。
債権が売られる？もっと怖いヤミ金からの取り立てが来る！？
最近のヤミ金は090金融やソフトヤミ金がほとんどです。
そのため「借りた人間が返済をしない」「踏み倒した」場合でも電話による取り立てしか行いません。
よほど借入額が大きければ話は別ですが、小口融資の取り立てのために、わざわざ本人の家に押しかけるのは効率が悪いからですね。
またヤミ金は顔バレを嫌う傾向が強いので、取り立てにいってそこに警察が待っていると言う事態を回避するために、なるべく現場には行きません。
そのため本人や家族への電話催促をしても回収が不可能だと考えたら、その債権は別なヤミ金に譲渡すると言うケースがあります。
俗に言う「取り立て屋」に債権を売るわけですが、そのような違法取立業者は、更に厳しい取り立てを行ってきますよ。
漫画の「闇金ウシジマくん」でもよく紹介されているストーリーですが、返済しないと「監禁されて同意書を書かされる」そして、「男は工場や漁船に送り込まれる」「女は風俗に売られる」という怖いケースが実際にあるようです。
冒頭で書きましたが、ヤミ金から借りたお金は返済する必要がないので、このような違法行為を強要されたら迷わず警察にいきましょう。
ヤミ金業者は犯罪組織です。
身の安全を確保するためにも警察へ相談はしましょうね。
ヤミ金からの借金を合法的に踏み倒す方法は？
それでは、ヤミ金からの借金を合法的に踏み倒す方法についてご紹介しましょう。
ヤミ金から逃げるのではなく、正しく対処することによって返済を拒否すると言うやり方ですよ。
1．払えないという意思表示をする
まずは勇気をもってヤミ金に対して「払えない」と伝えましょう。
何も言わずに逃げようとすると、嫌がらせを受けたり、どこまでもヤミ金から追われることになってしまいます。
そうではなくて、支払えない・支払わない事を明確に告げてヤミ金に決着を付けましょう。
もちろん、支払えないというだけで ヤミ金が素直に引き下がるはずはありません。
また一人で決着を付けようとすると、より脅迫的な取り立てや嫌がらせをうけてしまいますよ。
そのために、警察や弁護士に相談することが必要になります。
身の安全の守るために、警察や弁護士に相談した上でヤミ金と決着を付けましょうね。
2．警察に相談する
ヤミ金に法外な利息を取られてしまった場合は、警察に相談しましょう。
最寄りの警察所の「生活安全課」や「警察安全相談係」に連絡すれば、相談に乗ってもらえますよ。
警察もヤミ金の取り締まりには力を入れており、本格的な捜査はしてもらえなくても、警察からヤミ金業者に連絡をして話をしてもらえることもあります。
ヤミ金も警察に捕まる事を恐れているので、警察から連絡が入れば取り立てや嫌がらせが止まる事がおおいです。
現に暴力団・脅迫的な取り立てを受けている場合は、110番通報をすれば警察官が駆け付けてくれます。
3．弁護士に相談する
警察に相談した場合、実害が発生していない段階では動いてくれないことが多いです。
また警察官から「元金だけは返済しなさい」と言われることもあるようです。
そこで、安全に借り逃げをするために弁護士に相談する事が重要になります。
弁護士に対応を依頼すれば、弁護士が代理人としてヤミ金業者に連絡して「払わない」と告げ、取り立てや嫌がらせを止めるよう警告してくれます。
多くの場合、弁護士から警告することでヤミ金からの借り逃げは完了します。
なぜなら、ヤミ金が取り立てを諦める可能性が高いからです。
ヤミ金としては、元々小額しか貸し付けていませんので、取り立てが難しい借り手の事は諦めて、他の借りてにターゲットを返ることが多いようですね。
面倒な所から取り立てるより、簡単な所から取り立てた方がコスパが良いですからね。
ヤミ金を含む借金問題を根本的に解決する方法！
ヤミ金に対しての相談では弁護士にするのが一番です。
弁護士の力を借りてすべての借金問題を解決しましょう。
1．ヤミ金から過払い金を回収できる？
弁護士に依頼すると「過払い金」を回収できる可能性があります。
これはCMでも結構流れていますので、知ってる人が多いかもしれません。
もっとも、ここでいう「過払い金」というのは一般的な消費者金融への過払い金とは少し意味が異なります。
ヤミ金に対しては、支払ったお金の金額が「過払い金」になるんですね。
ヤミ金による貸付は不法原因給付であり、ヤミ金業には法律上の返済請求権がないからです。
それにもかかわらず借り手がお金を支払った場合、そのお金はヤミ金業者の「不当利得」となります。
不当利得は法律上、返還を請求できるんですね。
警察に相談しても被害金を取り戻してくれることはないので、ヤミ金行やから過払い金を回収してくれる可能性があるのは弁護士だけですよ。
といっても、ヤミ金業者は住所も氏名も不明な場合が多いので、実際に過払い金を回収できるケースは少ないです。
そのため、被害を最小限に食い止めるために、できる限り早めに弁護士に相談することが大切ですね。
2．ヤミ金以外の借金は債務整理で解決出来る！
ヤミ金から借りる多くの人は、他にも借金を抱えていて、返済に追われていたり、正規の貸金業者からは借りられなくなっている人も多いはずです。
ヤミ金以外の借金は、債務整理をする事で解決出来るのでご紹介しましょう。
その方法は主に3種類ありますよ。
1．任意整理
裁判所を介さず、貸金業者と交渉することにより、将来利息を免除してもらい、返済方法を新たに取り決める方法です。
借金の大幅な減額は難し一ですが、返済月額を減らすことが可能で、借金総額が比較的少ない場合に向いていますね。
2．個人再生
裁判所の手続きを利用して、借金を原則として5分の1にまで減額してもらう手続きです。
基本的に財産を処分する必要はなく、条件を満たせば、マイホームを残す事も可能。
多額を借金があるけれど、財産を失いたくない人に向いています。
3．自己破産
裁判所の手続きを利用して、すべての借金の返済義務を免除してもらう方法。
ただし、一定の金額を超える財産を処分する必要があったり、手続き中は一部の資格や職業に制限が加わるというデメリットもあります。
到底返済不能なほど多額の借金を抱えた人に向いていますね。
まとめ
ヤミ金に返済する義務はないとはいえ、安易に借り逃げをするのは非常に危険です。
ヤミ金業者からの嫌がらせにより、家族や親族との関係を断たれたり、退職に追い込まれるなど取り返しのつかない事態になる恐れもありますよ。
かといって、ヤミ金業者の良いなりになっていると多額のお金を損してしまいます。
ヤミ金から逃れる為には、1日も早く弁護士の力を借りて、正しく対処するようにしましょう！