「自分自身の社会的な信用度って、どうやって決まっているの?」
キャッシングやカードローン、住宅・マイカーローンなど、“お金を借りるサービス”を利用するときは、おおまかに――
・職業
・年収
・個人信用情報
――上記の情報をもとに、是非の判断が行われます。
職業
職業については、まず「定職に就いている」か、「アルバイト/派遣社員」か、「無職」かの3つの段階で評価されます。
定職に就いている場合においても、主に『勤続年数/役職/就職先』によって、“融資できる金額”が変化しますから、油断してはいけません。
また、同じくアルバイト/派遣社員の場合でも、『勤続年数』により、“融資金額”が変化します。
そして、無職の場合においては、仮に「過去数十年にわたる勤続年数」を備えていたり、「就職の意思」があったりしても、あらたに融資されることはありませんので気を付けてください。
(※ 一部の融資企業を除く)
【評価】
信用度が高い
有名企業の社会人/公務員
↑
社会人1年目
↑
派遣社員
↑
アルバイト
↑
自営業
↑
無職
信用度が低い
年収
大変俗っぽいですけれど正直な話、“お金を貸し出すサービス”の関係者の方は、人を『年収』で判断します。
『年収が高い人間』は信用度が高く、『年収が低い人間』は信用度が低いです。
たとえば、中小企業のプログラマーで、ほとんど休みなしで作業に徹しているAさんと、中小企業のセールスマンで、日々定時に帰宅するBさんがいたとします。
Aさん プログラマー 560万/年収
Bさん セールスマン 500万/年収
以上の場合、一般的な視点で見れば、会社にブラックっぽさがあるAさんよりも、会社にホライトっぽさがあるBさんの方が安定しているように見えます。
しかし、“お金を貸し出すサービス”の関係者の方は、その個人の背景などより、数万円でも『年収』が高い人のほうを信用するのが常。
あくまで、同じ中小企業の方を比較した場合であり、もしもBさんが大手企業に就職している場合は、信用評価が逆転し、『年収』が少なくともBさんの信用度がAさんの信用度を上回ります。
個人信用情報
社会的な視点から人の行為・行動の「信用度」を判断する場合――
すべて『金』で決定されます。
たとえばですが、Aさんという方が親友Bさんの恋人であるCさんを強引に奪い取り、駆け落ちしました。
そのとき、Aさんを取り巻く環境にある人々はおおかた「Aさんは酷い奴だ、信用できない!」と憤るはず。
Aさんの信用は地に堕ちたようなモノですが、社会的な視点からは、Aさんの信用度にはささいな変化もありません。
そしてまた、強奪・恐喝・殺人・暴行など、犯罪の限りを尽くしたDさんという方がいたとして、一般的視点から見れば「Dさんは危険な人」と思うのが普通。
しかしながら、社会的な視点から見たとき、犯罪をしていない一般人とDさんの信用評価にはほとんど変わりありません。
あまつさえ、犯罪をしたことのない無職と犯罪歴のある人間とで比較したとき、社会的な信用度は、犯罪歴のある人間の方が高くなります。
――ではいったい、どこでそんな『社会的な信用度』が決定されているのか。
それぞれ各個人の「信用」については、『信用情報機関』に〔個人信用情報〕として記録されています。
【個人信用情報ってナニ!?】
個人信用情報というのは、その当人の『契約情報/借入・返済状況/金融事故情報/融資履歴など』、主に“お金に関係する情報”がまとめて記録されています。
借入・返済情報に関しては、利用してから5年間。
自己破産などの情報に関しては、最大10年間まで記録。
また、金融事故(延滞など)の情報は、61日以上が記録されるようになっているため、61日未満の場合は記録されないシステムです。
日本に存在する正規のキャッシング・ローン会社または信販会社、銀行などはすべて『個人信用情報機関』に加盟することが義務であり、それぞれの〔個人信用情報〕を共有しています。
そのため、一度でも『金融事故』を起こせば、瞬く間に、当人の社会的な信用度が下降しますので注意しておきましょう。
信用度を上げるには?
質問:社会的な『信用度』を上げるには、どうしたらいいの?
このような質問を受けることが多々あります。
まず、上記でも説明した通り『信用度(信用の絶対値)』は、おおかた〔職業/年収/個人信用〕情報により決定されていて、この3つのうち、どれかひとつでも欠落していたら、その当人における『信用』はほとんどありません。
そうして、(信用の絶対値)を向上させるには――
・大手企業に転職
・昇格して役職を持つ
・勤続年数を増やす
――以上のいずれかの方法のみ。
しかしながら、そもそも(信用の絶対値)はほとんど不変のものですので、それほど気にする必要はありません。
注意すべきは『いかに信用度を低下させないか』ということ。
信用度を低下させないために必要なことは――
・仕事を辞めない
・金融事故を起こさない
一度、失った『信用度』はなかなか元に戻らないですから、借り入れすることよりも、返済することを念頭に置くよう気を付けましょう。