複数の貸金業者から借り入れをしている状態で、新規にローンの利用をしたいという場合に注意しなければならないのが他社借り入れ件数と他社借り入れ金額の2点となっています。
今回は、他社借入額に重点を置いて紹介していきますが、一般的に他社借入額の上下によって審査の難易度が異なるということはそれほどありませんので、安心して下さい。
他社借入額というのは、新規に利用しようとしているローン商品以外に他社からどれくらいの金額を借り入れているのかということになります。
当然のことながら、社会的なステータスが高い人ほど他社借入金額は多くなる傾向にありますが貸金業者や消費者金融、そして銀行が提供しているローン商品のことをキチンと理解していると、年収に近い金額まで借り入れをすることが可能になっていますので、一概に他社借入額が多ければ多いほど社会的なステータスが高いということには繋がりません。
こちらでは、他社借入額によって新規に申し込みをするローンの審査の難易度がどのように異なるのかということについて詳しく紹介していきます。
他社借入額は返済能力の高さによって審査の難易度が異なる
新規にローンの審査に申し込みをする人が気にすることの一つに、他社借入額と他社借入件数が挙げられます。
どちらも他社から借り入れをしているということに関しては同一のものとなっていますが、既にカードローンやフリーローンなどを利用している状態で新規にローンを利用しなければならない状況ということに忌避感を持つ人が非常に多くなっていることが特徴的です。
これは日本人の民族性によるものなのかもしれませんが、日本人の多くはカードローンやフリーローンなどのローン商品を利用することを「恥だ」と考えている人が非常に多いです。
しかし、これが欧米諸国になると「ローンを利用することが出来るのは社会的な信用があるからだ」というような考え方となります。
この2つの考え方は、どちらが正しいとかどちらが間違っているというような話ではなく、国々の文化や風習によるものとなっていますので、それほど気にする必要はありません。
重要なのは、他社借入額によって審査の難易度がどのように変動するのかという問題となっていますが、実際の審査では他社借入額の考え方は日本よりも欧米の考え方の方が近くなっていることが挙げられます。
つまり、金融機関から借り入れをすることが出来るローンの金額が大きいということは、それだけ社会的ステータスが高いという証明にもなりますので、一般的に社会的ステータスが高い人ほどローンの審査には通過しやすくなっています。
また、持っているだけで高いステータスを証明することが出来るクレジットカードのプラチナカードやブラックカードなどの場合は、入会審査の段階でほとんどの人が弾かれるというように高いステータスを持っていないと入会することすら出来ません。
同じように、消費者金融や銀行が提供しているカードローンの場合でも、社会的ステータスが高い人の場合は1社でも利用限度額の上限が高額に設定されることになっていて、社会的ステータスが低い人ほど利用限度額の上限が低いということになります。
これらのことから、他社借入額が審査の難易度にどのような影響を及ぼすのかということについては、利用者の社会的ステータスを測る目安として使われることになるために、言い換えると利用者の返済能力を測っているということに繋がります。
他社借入額よりも、他社借入件数のほうが審査に大きな影響を与える
現在、既に他社のローン商品を利用している状態で、新たにカードローンやフリーローンを利用したいという場合には、審査の際に必ず他社借入額と他社借入件数の2点を申告しなければいけません。
そして、一般的に考えられているのは、他社借入件数よりも他社借入額の方が審査に大きな影響を与えるというように判断している人が非常に多くなっていますが、実際には他社借入件数の方が審査に大きな影響を与えています。
ローンを提供している企業が知りたいのは、申し込み者がいくらの借り入れをしているのかということや、いくつの企業から借り入れをしているのかということではなく、申し込み者に自社が貸し付けをしても返済をするだけの能力を有しているのかという判断のみとなっています。
数十年ほど前のバブル景気だった頃は、申し込み者に返済能力が無かった場合でも、ドンドン貸し付けをするというような金融機関が非常に多くなっていて、一定の年齢に達しているのなら無職でも借り入れをすることが出来たという話を耳にするケースは多いです。
これは、金融機関が貸し付ければ貸し付けるだけ儲かったという時代になっていて、借りた側に関しても数千万円の借金は借金ではないというような言葉があったような時代です。
しかし、長引く不況の影響と貸金業法が改正されたことによって、このような乱脈融資が行われることが無くなり、デジタル的な数値で貸し付けをするのかどうかということが判断されるようになりました。
そして、上記でも紹介したように他社借入額と他社借入件数というのは申し込み者の返済能力を測るために最適な要素となっていることが挙げられます。
その理由としては、実際に借り入れをしている人を想像すると分かりやすいですが、職業や年収、その他のステータスについては一切排除した場合に、1社から200万円の借金をしている人と、5社から合わせて100万円の借金をしている人の2人が居たとします。
この2人に対して、新たに20万円の貸し付けをするとなった場合に、自社が貸し付けた分を完済してもらえる可能性が高いのは、どちらでしょうか?ということを判断しているのがローンを借り入れる際に行われている審査の内容となります。
前者の場合は、既に200万円もの借金をしている人ということになりますが、1社から借り入れをしているということは返済をする機会も1回のみとなっていて、既に貸し付けをしている金融機関は、その人に200万円の借金を完済することが出来るという判断をしているということが挙げられます。
そして、後者の場合は借り入れをしている金額は合計で100万円となっていますが、既に5社からの借り入れをしていて、どの金融機関に対しても完済することが出来ていないという状況が浮かび上がります。
これらの状況を考えた時に、前者の場合は20万円の貸し付けをしても完済してもらえる可能性が高いですが、後者の場合は完済するまでに破産してしまう可能性が高くなってしまうために、貸し付けをしても貸し倒れになってしまう可能性がたかいということに繋がります。
このような例は極端な一例となっていますが、よくある話になっていますので、このようにローンの審査で重要なのは他社借入額ではなく、他社借入件数だということが挙げられます。
まとめ:
いかがだったでしょうか?
他社借入額の問題というのは、新たにローンの申し込みをする人にとっては大きな問題だと思っている人が非常に多いですが、実際に重要なのは他社借入額ではなく他社借入件数だということが良く分かってもらえたと思います。
こちらで紹介したように、他社借入額よりも他社借入件数の方が新規に借り入れをする場合に問題視されるケースが多いために、少しでも新規に借り入れをする際に審査を容易にしようと考えているのなら他社借入件数を減らすことに着目したほうが良いでしょう。