自己破産をしてしまうと、その後にローンやクレジットカードを利用することが出来ないという話を耳にする機会は多いです。
しかし、中には破産者でも借入をすることが出来たという話を聞くこともありますので、どちらが正しいのか分からないという人も多いでしょう。
破産者が新規に借入をすることが出来ないというのは、ある意味では正しく、ある意味では間違っているという内容になっていますので、破産者が新規に借入をする際の仕組みから順番に紹介していきます。
ただし、破産者は破産していない人に比べると借入をするのが難しくなるということについては変わりませんので、その点に関しては注意するようにしてください。
破産者になると借入が出来なくなる理由について
破産者になると借入をすることが出来なくなってしまう理由については、社会的信用がゼロになってしまうためとなっています。
簡単に言えば自己破産をすることによって、「借りたお金を返さずに踏み倒した」という記録が残るということになるために、そんな人には貸し付けをしても返済されない危険性があるために、貸金業者も敬遠するということです。
自己破産をすることによって、「官報」と呼ばれる国が発行している広報誌に名前や住所、自己破産をした日付や理由などが全て記載されることになり、誰でも閲覧をすることが出来る状況になります。
自己破産をすると近所で噂になるとされる由来は、官報に情報が記載されるために、噂になってしまうということに繋がりますが、20年~30年前ならいざ知らず、最近では官報の存在すらも知らない人が増えていますので、一般の方はそれほど心配する必要はないでしょう。
また、昔は地域で一つの団体というような生活をしている人が多くなっていましたが、最近では都会を中心に隣人が何をしているのか知らないという地域も増えています。
他人に無関心な人が増えているということでもありますが、同じように自己破産をしたからと言って近所で噂されるというようなことにはならないでしょう。
しかし、一般的には知られていない官報という広報誌でもローンやクレジットカードの審査担当者の場合は必ずチェックしています。
そして、自己破産をすることによって個人信用情報機関にも記録が残されることになりますので、そこから審査担当者は情報を入手しているために、自己破産をすると借入をすることが出来なくなってしまうということに繋がります。
自己破産後に借入をしたい場合は、どうすれば良いのか?
自己破産をした場合に借入をすることが出来ないというのは、個人信用情報機関に記録された情報が主な理由となっています。
そして個人信用情報機関に登録された自己破産記録というのは一定の期間が過ぎると削除されることになりますので、記録が削除された後なら借入をすることが可能になります。
日本にある個人信用情報機関は「全国銀行個人信用情報センター(KSC)」と「CIC」、「JICC」の3つとなっていて、全国銀行個人信用情報センターに記録された情報は10年間、残りの2つは5年間が期限となっていますので、最長で10年間が経てば個人信用情報機関に登録された自己破産の記録は消去されます。
ここで注意してもらいたいのは、個人信用情報機関に登録された記録が消えることを「ホワイト」または「スーパーホワイト」と呼びますが、これは過去の履歴が全て消去されていることを指しています。
そのため、ある程度の年齢で携帯電話の分割払いやクレジットカードを作っていないという人は自己破産の経験者なのではないかという疑惑を持たれることになります。
ローン会社の審査担当者は、少しでも怪しい人には貸し付けをしないという方針を取っている人が多いので、この辺りも自己破産を経験すると借入をすることが出来ないということに繋がります。
自己破産をした後に借入をしたい場合は最短でも5年間は借入をすることが出来ないということを覚えておいてください。
場合によっては、10年間は新規の借入をすることが出来なくなりますが、これらの時間が経過した後に実践することは、個人信用情報機関に自分の信用情報の開示手続きをするということです。
開示に掛かる手数料は一律1,000円となっていて、3社分なので3,000円が必要となります。
開示請求の方法については、各個人信用情報機関の公式サイトを確認すると細かい方法が記載されていますので、その方法に則って手続きをしてください。
そして、自分の信用情報がクリーンであることを確認してから借入をすることが出来る貸金業者を探すことになります。
自分が借りることが出来る業者を選ぶ
個人信用情報機関に自分の情報を照会してクリーンであることを確認できれば、次は借入をすることが出来る貸金業者を探します。
ここで注意してもらいたいのは、過去に借入をしていた業者に関しては借入をすることが出来ないということです。
理由としては簡単になっていて、個人信用情報機関の情報は5年または10年で消去されることになりますが、貸金業者が持っている情報というのは半永久的に残り続けます。
そのため、自己破産をした場合は、その記録が残り続けているということになりますので、過去に利用した貸金業者に関しては利用することが出来ません。
また、銀行系のローンを利用する場合でも自己破産をしたことがある場合は借入をすることが出来ないケースが多いために、オススメなのは消費者金融が提供しているローン商品となります。
そして、当然のことながら本人に安定して継続した収入があることが条件となっていて、さらに少額融資からスタートしたほうが良いということは覚えておいてください。
少額融資からスタートして借入と返済の実績を作ることによって多額の借入をすることが出来るようになります。
自己破産をした状態というのは金銭的にはゼロに戻った状態となりますが、信用情報ではマイナスの状態からスタートするということになりますので、初めて借入をした時の感覚で申し込みをすると借入をすることが出来ないケースが多いです。
そのため、借入をすることが出来る業者を探す際には十分に検討してから申し込みをするようにしたほうが良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
破産者は借入をすることが出来ないというのは正解でもありながら間違っているということが分かってもらえたと思います。
一般的に自己破産をすると借入をすることが出来ないとされていますが、キチンと時間を掛けて、正しい手順で手続きをすることによって借入をすることも可能になります。
ただし、自己破産をする前のような利用については難しくなっていますので、その点については注意しなければいけません。
また、消費者金融だけではなくクレジットカードの利用に関しても同様になっていますので、その点についても注意してください。