質問:“キャッシングの利用・記録”っていつまで残るのですか?
あと、記録が残って、何か社会的に“悪影響”をこうむることってありませんか?
なるべく、具体的な例をお教えください。
これから“キャッシング”を利用しようと考えている人たちのなかで、≪気になる≫という意見が一番多かったのが――利用後の『キャッシング利用・記録』についてでした。
「キャッシングの利用記録が残っていると、銀行などで借り入れができなくなる……」
「学生時代にキャッシングを利用していると、就職で不利になる……」
ほとんどの“キャッシングに関するウワサ”は、どれもこれも『ネガティブなモノ』ばかり。
それらのウワサの実態ならびに、真実か否か……それぞれ確認してみました。
“キャッシングの利用”について不安を抱いている方は、ぜひ一読なさることを推奨いたします。
記事の目次
“キャッシングの利用・記録”に関する≪ウワサと真実≫
その①『借り入れ記録がずっと残る』
一度でもキャッシングを利用して借り入れを行えば、その個人の“借り入れ記録”がずっとあとまで残ってしまう……。
もしも、そんな話を耳にすれば、数万円でも借り入れをするのが怖くなってしまいます。
さて、このウワサについてですが、“半分が真実/半分が誤解”です。
借り入れをした場合、確かに
『個人信用情報センター』
『株式会社シー・アイ・シー』
『株式会社日本信用情報機構』
という3つの機関にて個人の借り入れ情報が“記録”されてしまいます。
けれども、それらの情報がデータとして残る期間は一般的(優良借り入れ者の場合)にはたったの“数カ月(1~3カ月程度)”。
日本全国、数千万人以上の方がキャッシングカードやカードローンなどを利用しているため、データが記録されるにしても、わずか3つの機関でそれらすべてを記録/管理するには、さすがに限度があるということ。
ようするに、『個人の信用情報』として特に記録されるのは“要注意人物(返済滞納者・金融事故者など)”のみに絞られるわけです。
ちなみに“要注意人物(返済滞納者・金融事故者など)”に指定された場合においても、最大5年または10年の範囲内にて記録されたのち、問題を起こさなければ(ささいな問題を起こした場合でも、更新されてしまいます)記録は消滅されますのでご安心ください。
その②『キャッシングを利用していると銀行で(住宅/カー)ローンが組めない』
このウワサは“真実”です。
住居を建設する場合も、また車を購入する場合も、それらは非常に“高額”ですから、なかなか一括で買うことができません。
そこで、そういった高額商品を購入する場合は、銀行にて“低金利のローン”を組んでもらい、返済して行くのが一般的。
――にもかかわらず、キャッシングでたった数万借りたという経歴だけで、特に問題のある金融事故も起こしていないのに、住宅/カー)ローンが組めなくなるなんて……あんまり……。
日本のなかでキャッシングを利用したことのある割合というのは、人口の約“3割”と言われています。
つまり、日本人口のうちの約4千万人が一度はキャッシングを利用した経験があるということ。
しかしながら、その4千万人の方々が住居を建設したり、またマイカーを購入したりなどしていないか、と言えば“そんなことはありません”。
銀行側の認識としては――
≪キャッシングを利用している=今は貯蓄がない≫
――という見解を示しています。
ようするに銀行は、仮にキャッシングを利用した経歴があっても、有料借り入れであれば信用情報センターから“数カ月(1~3カ月程度)”で記録は抹消されることを前提としているため、その記録がつい最近まで残っているのに「そんな人に多額のローンは組ませられない」というところが本音でしょう。
借りて返済し、その後も貯蓄を溜めて、キャッシングを利用しなければ数カ月程度で銀行にてローンを組むことが可能ですので、キャッシングは“一度でも利用したらダメ”というのは過度な誤解です。
その③『キャッシングの利用記録で就職が不利になる』
通常、キャッシングの利用記録データは“信用情報機関の規約”によって、貸し付けを行う場合の『審査』にのみ利用できます。
個人の信用情報を“就職の面接”で利用することは、規約に違反した行為。
しかしながら、もしも企業の人事側が勝手に“就職選考”のなかに個人の信用情報を含ませていたとしても、それを暴くことはなかなかできません。
実際、過去に就職における問題に『個人の信用情報』が取り上げられた例があり、その際は人事による規約違反が露見したので解決されましたが……。
それは事実、個人信用情報が“就職・選考”に含まれている可能性が多分にあることを示しています。
しかしまた、個人の信用情報を“個人の意思”を問わずに覗くことのできる企業は限られているので、“消費者金融/信販/銀行など”へ就職を考えている人は、なるべくならキャッシングの利用を控えるべきでしょう。
ほとんどが大差ない能力を備えた就職希望者のうち、どちらかを選考するとき、片方はキャッシングの利用経歴はなく、もう片方は“金融事故”経歴がある場合、人事の方であればキャッシングの利用経歴がない前者を選考するはず。
借りたとしても“金融事故”を起こさず完済、数カ月を経て記録が抹消されていれば、まったく問題ありません。