質問:先日、クレジットカードを作ったんですが、キャッシング枠って何ですか?
キャッシングカードとクレジットカードって一緒なんですか?
キャッシングカードを作ったつもりはないのに、クレジットカードに“キャッシング”機能が備え付けられていたり、またクレジット機能と記載されているのに、概要がキャッシング機能であったり――。
「アレコレと混ぜず、ちゃんと詳細かつ分かりやすくひとつひとつ解説してくれ!」
そう思われたことがある方も少なくないでしょう。
そこで此度は、キャッシングカードとキャッシング機能、それからクレジットカードとクレジット機能について、それぞれ詳しく説明いたします。
記事の目次
“キャッシングとクレジット”の解説
キャッシングとは?
『キャッシング』というのは、ようするに金融/信販/銀行から“「現金紙幣」を借りること”です。
たとえば、早急に3万円が必要になったとき、(キャッシング機能なしの)クレジットカードやショッピングカードからその3万円を「現金紙幣」で取り出すことは決してできませんよね。
しかしそんなとき、もしも『キャッシング・カード』があれば、ATMから直接「現金紙幣」を引き出すことができます。
自分→ATM(キャッシュカード)→(現金紙幣)借り入れ
返済(現金紙幣)→[金融/信販/銀行]
子供の給食費を支払う場合や知人にお金を返すときなど、どうしても「現金紙幣」が必要になったときに役立つ金融システムです。
クレジットとは?
『クレジット・カード』は、高価な買い物または手元に現金がない場合など、自分の代わりに信販会社に“立替払い”してもらうことです。
たとえば、8万円のパソコンを購入するときなど、今すぐ欲しいけれど「手元に現金がない……来月の給料が入れば――」ということがありますよね。
そんなとき、『クレジット・カード』を利用すれば、その場ですぐに現金を支払わずとも、その欲しいモノを購入できます。
クレジットカード支払い(立替払い)→お店
返済→信販会社(クレジット会社)
高価な商品を購入したり、また金銭的に余裕のない場合であったりなど、そういったときに支払いを給料日後にまとめられるシステムです。
キャッシュとクレジットの“主な違い”
「5万円のブランド財布を購入したい」と考えているものの、財布の中身は3万円……しかもその3万円は食費や光熱費などに支払われる予定――。
「それでも今、どうしてもブランド財布がほしい!!」
そんなとき、キャッシュ君(キャッシュカード)とクレジット君(クレジットカード)がそれぞれ「お金を貸してあげる」と助けてくれました――。
お金の貸し方が違う
キャッシュ君は、5万円(現金紙幣)をそのまま差し出して「来月に(現金紙幣)で返してくれればいいから」と。
一方、クレジット君は5万円(現金紙幣)を渡そうとはせず、レジの前まで一緒に来て「あとで返してくれればいいよ。ここは先に払っとくから」と。
『お金の貸し方』において、キャッシュ君は少々ラフに(現金紙幣)で――、クレジット君は少々シビアに商品の代金のみを建て替えで――、商品の購入代金を貸してくれます。
返済が遅れたときの対処が違う
キャッシング君「せっかく信用して貸したのだから、ちゃんと返してくれなきゃ困るよ……」
クレジット君「ちゃんとお金返してよ……返してくれるまで、ボクのお金で買ったそのブランド財布は預からせてもらうよ」
キャッシングカードは(現金紙幣)での借り入れになるため、(現金紙幣)以外での返済はありえません。[無担保型]
一方、クレジットカードは(立替払い)であるため、もしものときは購入されたときの商品が担保になって、それを取り上げられる可能性があります。
[担保型]
クレジット君に支払ってもらったとき、一見、自分が支払っているように見えますが、クレジット君が支払いを済ませてくれているため、商品の『所有権』はクレジット君にあるので、そこを勘違いしないよう気を付けましょう。
審査の方法が違う
キャッシング君は「書類出してね、あと会社が実在するか電話確認……あと勤続年数とかちゃんと書いて……」と、複数の個人情報をまとめたあと、基盤となるリストと照らし合わせて、評価が高ければ「よし、じゃあお金貸してあげるね」。
クレジット君は「この書類にちゃんと目を通して、記述してね……うん、ああOKOK、ちゃんと書いてくれればいいよ」と、情報を記述したのち、チェックリストで照合して、一定基準の評価をクリアしていれば「全然OK、今度からボクが立て替えてあげるよ」。
『担保があるか、どうか』という点も大きいですが、基本的にキャッシングは“シビアな審査”――、クレジットは“アバウトな審査”――となっています。
まとめ
キャッシング君は、審査こそ厳しいものの、やることさえやっていればあとは“奔放主義”。
クレジット君は、審査こそ甘いものの、ルールがあってちょっと厳しい“アメとムチ主義”。
――といった具合い。
キャッシング・クレジットカードが一体型になったカードもあり、それさえ持っていれば突然の出費に対し自由に対応可能。
電子マネーが流通する現代だからこそ、用途に合わせてキャッシング・クレジットカードを併せて持っておくことがおすすめです。