お金を借りると信用情報に傷がつく?
そんなCMなど見たことはないでしょうか?
でもお金を借りただけで信用情報に傷が付くことがありませんよ。
でも、カードローンで貸し付けをしようと思っても借りられないと言うことがあります。
いわゆるカードローンの審査落ちですが、どんな理由があって審査に落ちてしまうのでしょうか?
今回は審査落ちする理由、そして信用情報の確認方法や傷が付いたときに回復する方法などもご紹介しましょう。
カードローンで審査落ちする理由は?
カードローンで審査に落ちる理由は色々あります。
その中でも主な原因をまとめましたので、ご紹介しましょう。
カードローンの貸し付け条件を満たしていない
そもそもカードローンの貸付条件を満たしていないというケース。
一般的にはカードローンは以下の様な申し込み条件があります。
これを満たしていないと他に何をしていなくても、審査には通りません。
- 20歳以上~69歳以下(上限年齢はカードローンによって異なる)
- 安定した収入がある
年齢が引っかかるという事ですね。
また安定した収入というのは、月々に一定の給料(収入)がある状態の事です。
月収にバラツキがあったり、1~2ヶ月ほどしか給料を貰っていない状態なら安定した収入とはいえないので注意が必要ですよ。
複数社のカードローンへ同時に申し込みをしている
複数社にカードローンを同時に申し込むと審査落ちの原因となります。
審査担当社に「他社では借入出来ない理由があるの?」と不信感を与えてしまいます。
可能な限り1社ずつ、多くても2社程度にとどめておきましょう。
申込時にウソの情報を提出した
ウソの情報で申し込みをした場合は、発覚した時点で審査落ちの対象です。
- 年齢の虚偽の申告した
- 年収を多めに申告した
- 勤務先に現在と異なる会社名を記載した
審査時の重要な情報なので、実際と異なる場合はすぐに発覚して審査落ちしますよ。
故意じゃなくても情報に誤りがあればダメなので、きちんと確認しましょう。
職業などの属性情報が影響
職業の種類によっては信用度が低いと判断され、審査に落ちてしまうこともあります。
例えば、フリーランス、日雇いバイト、専業投資家などは、正社員や公務員といった職種よりは審査で不利になります。
勤続年数が短い
転職後など、勤続年数が短い場合は、継続的に返済をしていく事に疑問を持たれ、審査に落とされてしまうかもしれません。
最低でも数ヶ月以上は、同じ勤務先で働いている状態で審査に挑みましょう。
在籍確認が取れなかった
カードローンは、申し込み後に在籍確認を行います。
きちんと会社で働いているかという確認ですが、このときに確認出来ないと審査落ちの原因になります。
収入と支出のバランスが悪い
収入に対して支出が多いと言うときも審査に通過するのが難しい事もあります。
例えば月収20万円の人が住宅ローンの返済や生活費などで毎月20万円使っている場合には、返済に回すお金がありませんよね。
家賃や住宅ローンの有無、子供の人数などから「返済にまわすお金がない」と判断されてしまうと審査に落とされてしまいます。
借入希望額に対して収入が低い
借入希望額に対して収入が低い場合も審査に通過するのは難しいですね。
カードローンで借りる事が出来る上限額は「年数の3分の1まで」と決められていますからね。
既に複数社から借入している
既に他社から年収の3分の1以上の借入をしてる場合、審査におちてしまいます。
これは貸金業法の総量規制によるものです。
他にも多くの他社から借入をしているってことは、返済不能に陥っている可能性も高いと判断されてしまうということ。
年収に対しての他社借入総額が多すぎる
他の金融機関で借りている場合には、審査に通るのは難しいでしょう。
年収の3分の1を越えていれば、審査には通りませんよ。
個人の信用情報に問題がある
カードローン審査では必ず信用方法を確認します。
お金を借りる事や、クレジットカードを利用するなどの情報は全て信用情報に記録されますよ。
その信用情報に問題があると審査を通ることはありません。
では次に信用情報について詳しくご紹介しましょう。
信用情報の確認方法
信用情報というのは、ローンやクレジットカードといった「個人の信用」を元に行われる金銭取引の情報を記録したものです。
簡単にいうと「あなたがローンやクレジットカードをこれまでどのように利用してきたのか」という利用履歴が残っていると思いましょう。
具体的に言うと・・・
- 申し込み状況
- 本人を識別するための情報
- 契約に関する情報
といった情報になります。
ローンの契約時やクレジットカードの発行時、また携帯電話料金の支払など、私たちの身近な生活の中で利用されています。
信用情報を取り扱う3つの期間
信用情報を管理してるのは、3つの「信用情報機関」になります。
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
- 日本信用情報機構(JICC)
- 全国銀行個人信用情報センター(JBA)
金融機関やクレジットカード会社は、この信用情報機関に加盟しているので、銀行での取引やカードの利用履歴などは、それぞれの期間へと集積される仕組みになっています。
これらの情報機関では、それぞれ取り扱っている情報も異なりますよ。
信用情報機関 | 取り扱い情報 |
株式会社シー・アイ・シー(CIC) | クレジットカード・携帯料金などの情報 |
日本信用情報機構(JICC) | 消費者金融の情報など(カードローンの履歴等) |
全国銀行個人信用情報センター(JBA) | 銀行の情報など(銀行ローン全般の履歴等) |
上記のように取り扱っている情報は期間により異なりますが、滞納履歴や支払いに関する情報などの一部は3つの期間内で互いに共有されています。
たとえば、CICとJICCでは「FINE(Financial Information Network)と呼ばれる情報共有システムを利用しています。
各機関に加盟している金融機関等は両方の信用情報機関から情報を取得する事が可能です。
他にもう一つ「CRIN(Credit InfomationNetwork)」と呼ばれる情報共有システムもあり、こちらは3社が保有する信用情報のうち「延滞に関する情報」及び「本人が申告した本人確認書類の紛失盗難に関する情報」が共有されています。
信用情報の確認方法
それでは、信用情報を確認する方法をご紹介しましょう。
自分がどんな信用情報になっているかは気になりますよね。
主に3つの手段がありますよ。
- インターネット開示
- 郵送開示
- 窓口開示
現在もっとも主流なのは「インターネット開示」ですね。
今回は消費者金融の情報が記録されているJICCを例にとって、開示請求の流れをご紹介しましょう。
インターネット開示
JICCの場合のインターネット開示の手順は以下のようになります。
- アプリのダウンロード
- 利用規約を確認後、メールアドレスを送信
- JICCよりパスワードの発行
- パスワードの入力
- 申し込み内容の入力
- 本人確認書類や自撮り写真の撮影と送信
- 手数料の支払い方法を選択
- 申し込み内容の確認・開示結果の郵送
JICCでは開示結果は郵送されますよ。
またインターネット開示手続では以下の中から「2点」の原本を用意する必要があります。
- パスポート
- 運転免許証または運転経歴証明書
- 在留カードまたは特別永住者証明書
- マイナンバーカード
- 住民基本台帳カード(写真付き)
- 各種障害者手帳
- 住民票(発行から3ヶ月以内)
- 各種保険証
- 印鑑登録証明書(発行からあ3ヶ月以内)
- 各種年金手帳
- 戸籍謄本または戸籍抄本(発行から3ヶ月以内)
- 自撮り画像
上記の書類に加えて開示手数料として1000円(税込)が必要になります。
他に郵送開示、窓口開示がありますが、インターネット開示が一番らくなのでお勧めします。
信用情報を確認するメリットは?
信用情報を確認することによるメリットはなんでしょうか?
それはこちらですね。
- 審査に落ちた原因を調べることによる対策をたてられる
- 返済状況が分からなくなったときに自分の状況を把握出来る
情報を開示したときに返済延滞に関する異動情報が残されていた場合、審査に落ちた原因が過去の返済延滞であったと予想する事ができますね。
また、いくつもの借入をしていて返済状況が分からなくなったときも、信用情報を確認開示することで、客観的に返済状況を把握することも可能です。
そして開示請求を行う事でデメリットは基本的にありません。
開示請求を行った記録も残りませんので、金融機関に開示の事実が知られると行った心配もいりませんよ。
しいて、デメリットと考えられるのは「開示するために手数料が必要」ってことぐらいですね。
例えばJICCでインターネット開示をする場合でも、情報の開示1回に月1000円(税込)が必要ですし、他の期間でも情報開示には同程度の手数料が発生しますからね。
信用情報を回復するには?
次に信用情報を回復する方法についてご紹介しましょう。
信用情報に傷が付きブラックリストにのってしまった!
そんなときどうすればいいのか?方法はあるのかをご紹介します。
信用情報の事故情報(ブラックリスト)は一定期間回復できない
ブラックリストという言葉は誰もが聞いたことがあるでしょう。
実際にブラックリストという書類があるわけでもなく、信用情報に事故情報が載ることをブラックリストに載ると表現しています。
結論ですが、信用情報に載った悪い情報(ブラックリスト)は、自分で回復することはできません。
各信用情報機関で決められている一定期間が経過するのを待つしかないんです。
信用情報に載った情報が自動的に回復するまでの期間は?
信用情報に傷が付いた時は、以下の期間が経過することで悪い情報も回復して消える事になります。
信用情報機関は3つ有りますが、借金や滞納などの信用情報を傷つけた原因によって掲載期間も変わっているので確認してください。
基本的にはどの信用情報機関でも5~10年立たないと回復しないと思っておきましょう。
消費者金融の場合
掲載原因 | 掲載期間 |
61日以上の延滞 | 1年 |
3ヶ月以上の延滞 | 5年 |
代位弁済に至った場合 | 5年 |
任意整理・特定調停・個人再生をした場合 | 5年 |
自己破産を行った場合 | 5年 |
強制解約された場合 | 5年 |
契約の見直し | 過払い金請求時から10年 |
クレジットカードや携帯の分割購入などの場合
掲載原因 | 掲載期間 |
61日以上の延滞 | 5年 |
3ヶ月以上の延滞 | 5年 |
任意整理・特定調停・個人再生をした場合 | 5年 |
自己破産を行った場合 | 7年 |
銀行ローンの場合
掲載原因 | 掲載期間 |
61日以上の延滞 | 5年 |
3ヶ月以上の延滞 | 5年 |
任意整理・特定調停・個人再生をした場合 | 5年 |
自己破産を行った場合 | 10年 |
社内ブラックは基本的に回復出来ない
信用情報機関への悪い情報の登録は5~10年程度で回復しますが、金融機関の中には金融自己の記録を会社独自で保管・管理している場合があります。
このような金融機関が相手の場合、一度ブラックリストに入った人の新規取引を断れる可能性がありますね。
これが「社内ブラック」と呼ばれるものです。
例えば、消費者金融の「B社」からお金を借りた後に返済が困難になって、任意整理したとします。
信用情報のブラックリストからは5年後に回復しますが、「B社」内では、過去に任意整理をした情報が残り続けていて、新規借入の審査が通らないと言うことですね。
このような時は、B社ではなく、他の金融機関と取引をするしかありません。
信用情報に傷がある場合のデメリットは?
信用情報に傷がある場合は、自分で回復させることができず、5~10年末しかないと書いてきました。
では信用情報に傷があり、ブラックリストの状態だとどんなデメリットがあるのかを簡単に説明しましょう。
これを踏まえて、信用情報に傷を付けないように頑張ってください。
- クレジットカード払いができない
- ETCカードが作れない
- ローンが組めない
- スマホなどの分割払いができない
以上のような事が出来ません。
あなたの支払い能力を信用してもらえないので、信用取引であるクレジットカードでの支払いが出来なくなります。
ネットショッピング全盛の今、めちゃくちゃ不便ですよね。
また、高速道路を走行するときに利用するETCカードも利用出来ませんね。
信用情報に傷があるとローンも組めないので、車や住宅など金額が大きな買物ができなくなってしまいますよ。
身近な所では、携帯端末も分割で買うことが出来ません。
一括払いってことになるのはなかなか厳しいですよね。
このようにデメリットは非常に多いので、信用情報を傷つけないようにしましょう。
まとめ
信用情報が悪化し、傷がつくと日常生活で不便に感じることが非常に多くなります。
しかし自力で信用情報を回復させることは出来ませんし、回復するまで5~10年の期間がかかります。
なので、信用情報に傷を付けない、ブラックリストに載らないようにする事が大事ですね。
もしブラックリストに載ったときは、デビットカードなどの代用品で凌ぎましょう。
信用情報が回復するまでの期間は、正しくお金を使えるようになるためのリハビリ期間と考え、計画的にお金を使うようにしてくださいね。